「何でそんなに続いたんだ?」

9月14日(月)の朝会では、赤間先生の講話がありました。

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この年になると、以前、父親に言われたこと、母親に言われたことを何の前触れもなく思い出すことがあります。

今から20年ほど前、父親に、こんなことを聞かれたことを思い出しました。

「おまえ、もう教員になって何年になる?」
「20年になったかなあ…」
「あんなに学校嫌いだったおまえが、よく20年も続いたな。何でそんなに続いたんだ?」
「……。」

答えにつまった私は、自分なりに自問自答しました。

話は変わりますが、自分の息子や娘、あるいは、あなたたちを見ていて、教わることがたくさんあります。そこに、答えがあるのではないかと思いました。

ある時、子どもが小さいときに金魚すくいのおもちゃを買ってあげました。金魚は、プラスチックでできていて、簡単にすくえる物でした。

最初は遊んでいたけれど、すぐにあきて遊ばなくなった。

そこで、「ポイ」(金魚すくいの時に使われるすくい網のこと)の布を切って紙に張り替え、プラスチックの金魚を本物の金魚にしたら、また夢中になって遊び始めました。

その時、「簡単にできることはすぐに飽きる」「難しいことは夢中になってやる」ということを教わりました。

今だったら、20年前の父親の質問に、少しまともに答えられるのかなと思います。

「何でそんなに続いたんだ?」
「難しいから。簡単ではないから。」

難しいことは、決して嫌なことではない。うまくできた時の達成感は、とても嬉しいものがあるから。それが、実は、長く続けられる秘訣なのかなと思います。

3年生の皆さん。3年生の顔を見て、ずいぶん成長したなあと思います。今年は、修学旅行も郡大会もなく心配していたけれど、十分立派に成長しています。コロナ禍で、様々な困難を乗り越えてがんばっていることが、今の皆さんの顔をつくっているのかなと思います。自信をもって進んでください。

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